ストラクチャルトレーニングと言うのは、治療を目的としたトレーニング方法です。
直訳すると、構造の訓練となります。
一般的な筋トレ 筋力トレーニングの様に、筋力のみを鍛えるのではなく、身体がどのような仕組みで働くのが正しいのかを訓練します。
何故トレーニングすることが治療になるのか?
身体というのはひとつの動作をするだけでも、筋肉、骨、靭帯や腱、それらで構成される関節など、様々なパーツが協力し合いながら、働いています。
その時に、それぞれのパーツが自分の役割分担を正しく行えていればよいのですが、実際はなかなかそうはいきません。
例えば、走ると言う動作をする時に、Aと言う筋肉とBと言う筋肉が働いているとしましょう。(実際に走る動作で働く筋肉は二つくらいではありませんが)この時のトータルの筋肉の仕事量が10として、適切な分担量がAが6 Bが4だとしましょう。
この割合で筋肉が仕事をしていればいいのですが、この割合が8対2とかになってしまうと、2余計に仕事をする筋肉は、負担が大きくなります。最初のうちは、余分な仕事をこなしていても、自分だけではまかないきれず、本来その仕事をしない筋肉にもその仕事をさせるようになります。(これを代償作用といいます)そうなると余分な仕事をする筋肉も、代償作用をしている筋肉も、負担に耐えきれず、悲鳴をあげます。痛みや痺れは、いわばその悲鳴です。
一方、仕事量が2減った筋肉は、負担はむしろ軽減されているわけです。しかし、喜んでいられません。こなさなければならない仕事を十分にしていない筋肉は、筋力が低下してきて、しかも本来の働き方を忘れてしまいます。そうなると、負担のかかり過ぎている筋肉の仕事量はさらに増えてしまいます。
この悪循環を止めるためには、働いてない筋肉に仕事をさせる必要があります。そうすれば、負荷のかかり過ぎている筋肉への負担が減るからです。
ストラクチャルトレーニングは、一般的なトレーニングが筋力(筋肉の張力)を強くするのに対して、身体のそれぞれのパーツが適切な役割分担で働くように訓練していくトレーニングです。
痛みや痺れをなくすために、身体の構造が正しく働くように訓練します。